大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(れ)1067 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人岸本晋亮の上告趣意第一点について。

論旨は、要するに被告人に対し刑の執行猶予の判決を求むと云うにあつて、適法

な上告理由たり得ない。

同上第二点について。

論旨は、原判決が第一審判決と異る事実認定をしながらこれが取消変更の旨を宣

告しないのは不法であると云うにあるが、旧刑訴法の下における覆審たる原審がさ

ような宣告をしないのは当然であつて、所論は理由がない。

弁護人海野賢三郎上告趣意について。

記録を調べてみると、原審第一回公判において裁判長が被告人に対し証拠につき

意見弁解を求め利益な証拠の提出を促したにも拘らず、被告人は別段意見弁解は無

く利益の証拠も無いと述べた旨が公判調書に記載されているから、原審には何等刑

訴応急措置法第一二条及び同法第二条に反する違法は無く論旨は理由がない。

以上の理由により旧刑訴法第四四六条に従い主文の通り判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見によるものである。

検察官 堀忠嗣関与

昭和二五年一二月五日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

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